寮生活

 吹奏楽部に入部が決まり、これで高校生活も楽しいものになると思っていた。しかし、僕には厳しい寮生活がある。僕は、この寮生活になれることはあるのだろうかと、毎日不安でいっぱいだった。不登校だった頃は朝までゲームをしていたりとか、朝は起きずに夕方に起きることが普通だった。しかし、寮生活の基本は早寝早起きだった。

 

 まず、寮では22時消灯の6時起床だった。しかも、何よりきつかったのが、真冬でも外に集まって点呼を取ることだった。消灯をする前は部屋を掃除、朝の起床後に寮全体の掃除。いままでの生活とは、天と地の差があった。早く慣れなければやっていけないと思った。家の掃除もまともにしたことがないし、規則正しい生活すら危うかった。でも、自分が変われる大きな環境だと心から思った。

 

 寮の先生はというと、自衛隊出身のゴリゴリの先生だった。正直すごく怖かったが、根は優しいいい先生だと今は思う。朝、昼、夜では先生が異なるが、基本は朝と夜の先生としか、接点がない。それぞれの先生には、いいところと悪いところがあった。共通点としては、根が優しい。生徒思いの先生が多かった。寮の先生と学校の先生は異なる。学校の先生も根は優しい人が多い。

 

 まず、高校に入学する前にすごく不安だったのが、友達ができるのかだ。寮生活だからできて当たり前だと思っていた。しかし、最初は思うようにいかなかった。自分に合わない性格の人、人にあまり好かれないような性格の人、とにかく誰でもいいから友達になって欲しかった。でもそれじゃやっていけなかった。ストレスが溜まるだけだった。

 

 親友と呼べるような存在が欲しかった。吹奏楽部で、運命の出会いがあった。今でも親友と呼べる存在。