音楽への道

 寮に戻った僕は、先輩のおかげで落ち着きを取り戻した。そのまま、夜の体育館解放に向かった。先輩たちと一緒に、バスケをして汗を流した。僕がいた寮は、次の日が休みだと夜に体育館を解放して、運動をさせてくれる。バスケや、サッカー、バドミントン、卓球など。汗を流した後は、先輩たちとお風呂に行った。次の日が休みということもあり、やることなどを聞かれた。何もやることがないので、どうしたらいいか聞いてみた。それが音楽への道の一歩だった。

 

 その先輩とは、身長が高く、帰国子女のイケメン。バスケと水泳の経験者で、スポーツ万能だった。しかし、入部しているのが、吹奏楽部だったのだ。そして、次の日も練習があるというので、付いて行ってみた。先輩はエレキベースを弾いていた。僕はそこで疑問に思った。吹奏楽部にもエレキベースがあるのか?。そこで僕はエレキベースを弾かせてもらった。独学やってきて僕は、もちろん楽譜も読めない。見よう見まねでやっていたため、弾いてみて!と言われても何もできなかった。僕の中のエレキベースに対する全てが覆された。

 

 その日の見学は終えて吹奏楽か、軽音か迷っていた。どっちにしろ、しっかり部活の雰囲気を大事に慎重に選ぼうと思った。学校も始まり、入学式以来の登校だ。クラスの第一印象は、国際豊かな人が多いイメージだ。他のクラスに比べて、留学生が多かった。留学生が多い、学校はたぶん珍しい。なぜか、ワクワクした。寮ではすでにあっていたが、まさか同じクラスだとは、思わなかった。同じように授業を受けるのだと思うと、やっていけるのか心配になった。

 

 留学生との出会いも、僕の高校生活を加速させてくれる。続きはまた明日。