過去があるから現在がある
第八話
新たな友達
としきとけんたは、同じクラスながら話すこともなくなってしまい、小学3年生になろうとしていた。
新しいクラスというとこもあり、今までと同じクラスメイトもいるが、半分は新しい子たちばかりだった。
としきは保育園の時と違い、引っ込み思案で人見知りな性格に変わっていた。
けんたとの関係も少し関わっているようだ。
しかし、新たなクラスメイトの中にも保育園時代の友達がいて、すぐに仲の良い友達ができた。
その中のいい友達は、「きょうか」といい、すごく優しくて人当たりの良い子供だった。
昔から交流のあるとしきは、きょうかへの信頼度は高く、すぐに行動を共にした。きょうかの性格上周りのみんなは好かれることが多く、友達がたくさんいた。としきはすでにできていた輪の中にきょうかのおかげで飛び込むことができた。
小学3年生になり、友達関係や勉強はかなり安定してきていたとしきだった。
両親が厳しいと言うこともあり、勉強を怠ることはなく、毎日宿題も欠かさずやっていた。
活発な性格は変わっておらず、外で遊ぶのが基本だった。
体も丈夫に成長していき、順風満帆の生活を送っていた。
小学四年生になる頃には周りには友達がたくさんいて、成績もそこそこでスポーツも万能だった。
としきは元々あまり周りに流される性格はしておらず、自分で考えて行動ができる子供だった。
しかし、小学四年生になったときに同じクラスメイトになった友達に初めて影響を受けて、あまりよろしくない方向へと行くのだ。
それはまだ先の話だが、としきの性格は四年生になりかけの頃には保育園時代のような活発でやんちゃな性格に戻っていた。